毎年夏になると、海に海水浴に出かけます。海岸につくと、砂浜にサンシェードを張り、海の家で浮き輪を借りたり、食事したりと、毎年の恒例行事でもあります。
気象庁によると、2025年の夏も異例の猛暑となる可能性があるようで、気温は全国的に8月、9月、10月のいずれも「平年より高い」見込みで秋の訪れはゆっくりだそうです。東京都で35℃を超える「猛暑日」は、2000年では一度も観測されず、2024年は20日も記録されたようです。
最近では、このような猛暑というのもあってか、海水浴に行く人が減ってきているようです。昔は夏になると、家族連れや若者たちで海水浴場が賑わっていましたが、最近では人が少なくなって、海水浴場自体の閉鎖や遊泳禁止になったりするところも増えているようです。
その背景にはいくつかの理由があります。まず一つには砂浜が減ってきていること。これは海岸の浸食が原因で波や台風などの自然現象に加えて、防波堤や港の整備など人工的なものが影響して、砂がどんどん流されていくようです。実際、昔は広々としていた砂浜がどんどん狭くなって、ゆっくり海水浴を楽しめるような場所でなくなってきています。砂浜でのビーチバレーも見かけなくなりました。
また、マナーの悪さも問題になっています。ゴミのポイ捨て、騒音、大声で騒ぐグループ、飲酒のトラブルなど…。このようなことが原因で、地元の人から苦情が出るようになり、自治体が「もうここでは泳がないでください」と遊泳禁止にしてしまうケースが増えています。特に無料で使える自然の海岸では、監視員がいないことも多いので、管理が難しくなっているようです。
さらに、最近の暑さも影響しているかもしれません。気温が異常に高く、水温も上がり、熱中症のリスクも気になります。そのため、夏のレジャースタイル自体が変わってきているのではないでしょうか。高温の海水に入るよりも温泉に入る方がいいのかもしれません。。
今後、全ての海水浴場が以前のようになるのは、難しいかもしれません。しかしながら、最近ではただ泳ぐだけでなく、海岸での清掃活動や環境に配慮した体験型イベントなども行われるようになり、海を大切にしながら楽しむという新しいスタイルが少しずつ広がってきています。
時代の流れか、今までのような「とりあえず海に行って泳ぐ」っていうスタイルから、「海を守りながら楽しむ」という時代に変わってきているのかもしれません。今後は海岸のソーシャルイノベーションとして、地域や利用者が共に海岸のあり方を考えていくことが重要ではないでしょうか。


